「東華菜館」の魅力を徹底解説 日本最古のエレベーターが現役で稼働する中華レストラン(@京都祇園四条)
みなさん、こんにちは。
本日は今年の2月に訪れました京都祇園四条駅の近くにあります「東華菜館」を紹介します。
東華菜館とは
東華菜館は、京都祇園四条駅が最寄りの北京料理を提供するレストランです。
このレストランはもともと、日本人が経営する西洋料理を提供するお店でした。しかし、戦争の状況が厳しくなってくると洋食を提供する食堂は許されない社会の雰囲気となり、当時のオーナーは、中国山東省出身の中国人シェフである友人にこのレストランの運命は託しました。そして、昭和20年(1945)に北京料理の「東華菜館」がオープンし、現在に至っています。
東華菜館の建物
バロック調の外観
東華菜館の建物は、バロック調のレトロな外観が特徴的です。
アメリカ出身の有名建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズが設計し、大正15年に完成しました。
ヴォーリズ氏は多くの西洋建築を日本に残していますが、レストラン建築はこの東華菜館だけです。
現役稼働の日本最古のエレベーター
東華菜館のエレベータは、1924年に米国のOTIS社で作られたもので、日本では現存最古のエレベータといわれております。
エレベーターの所在する階は時計のような針で示され、扉の開閉および運転は全て運転手による手動です。
大正浪漫の雰囲気溢れる内装
外観だけでなく建物内部についても、竣工当時の雰囲気がそのまま残っています。
まるで大正時代にタイムスリップしたかのようです。
各フロアは、実際にレストランとして使用されていますが、建物内は非常にきれいに管理、維持されております。
曲線と直線を組み合わせて、レストランに合う雰囲気をとディテールにこだわったようです。
こちらは、1階の待合室と入り口です。
美しい鴨川ビューが見られる屋上
5階のテラスからは屋上へと上がることができます。
ここからは祇園四条の町、鴨川を一望することができます。
屋上の塔はただの飾りではありません。中にはエレベータの動力機が入っており、大切な役割を果たしています。
夏にはビアガーデンも楽しめるようですよ。
北京料理を実食
案内されたのは5階の明るい日差しが気持ちよく注ぐテラスの横の席です。
メニューは50種類以上と大変豊富でした。
まずは大ジョッキで喉を潤します。
最初に注文したのは煎餃子(1,000円)です。
本格中国料理を食べに行ったのなら、そこは焼き餃子だろ、とツッコミが入りそうですが、ご容赦ください。
どうしても、大ジョッキにはこの香ばしさが必要だったのです。
こんがりと焼き上げられた餃子は、豚肉、ネギに加えて、カニも入っていました。
醤油を漬けなくても具材の味がしっかりと感じられる上品な一品です。
続いては五色炒飯(800円)です。
オーソドックスな味付けのチャーハンにはプリプリのエビが2つのっています。
フワフワの卵に、パラパラに炒められたご飯を合わせたチャーハンは、優しい味わいで、ペロリと平らげられてしまいました。
基本情報
- 名称:東華菜館(とうかさいかん)本店
- 所在地:京都府京都市下京区斎藤町140-2
- アクセス:京阪本線祇園四条駅3番出口を出てすぐ、阪急京都線川原町駅1b出口を出てすぐ
- 営業時間:11時30分〜21時30分(21時ラストオーダー)
- 定休日:なし
- 公式HP:http://www.tohkasaikan.com
編集後記
本日は京都の東華菜館を紹介しました。
西洋建築の撮影が大好きな私を本当に楽しませてくれたレストランです。
このお店に入るときは、その厳かな雰囲気から、私のような凡人が一人で入ってよいものなのかとおこがましく感じ、、ついつい「一人なんですけど入れますか」と尋ねてしまいました。(もちろん快くOKしてくれました)
スタッフの方はみなホスピタリティ溢れる方で、私がカメラが好きなことが分かると、屋上、そして、当日は使用されていなかった4階以下のフロアも見学させてくれました。
料理もとても満足させてくれる味で、私の旅を本当に豊かなものにしてくれたと思います。(少々値が張りましたけどね・・・)
当日の午前中は、京都三条通りの近代建築の撮影に行っておりまして、せっかくだから、昼食も近代建築で食べようということで、このお店を選びました。
京都は本当に素晴らしい町です。
古来からの寺院建築だけではなく、明治維新以降に建てられた和洋折衷の近代建築も多く残されています。
自粛期間が終わりましたら、ぜひ、皆さんも訪れてみてはいかがでしょうか。
以上